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アンサンブル ディマンシュ

アンサンブル ディマンシュ 第94回演奏会

この公演にはご優待があります

アマチュア オーケストラ

公演日・時間

2024年2月11日(日)

【開場】13時30分【開演】14時

会場

神奈川県 | 相模原市
杜のホールはしもと

出演

平川範幸(指揮)、アンサンブル ディマンシュ

曲目・演目

ベートーヴェン バレエ「プロメテウスの創造物」序曲Op.43
モーツァルト  交響曲第25番ト短調 K.183 (173dB)
シューマン   交響曲第1番変ロ長調 Op.38「春」

ご案内

◆シューマン(の交響曲)はお好き? ~交響曲第1番「春」
 シューマンほど好き嫌いが分かれる作曲家はいないかもしれません。それは、特に交響曲において顕著です。その原因は、主にオーケストレーション(管弦楽法)にあるようです。シューマンの交響曲は、オーケストレーションが稚拙と言われ、過去にマーラーなどの作曲家や指揮者によって手が加えられてきました。
確かにシューマンの交響曲は、複数の楽器に音が重ねられ、管楽器が吹き詰めで常に多くの楽器が鳴っている印象があります。結果、弦楽器は音量を増すため刻みが多くなっています。しかし、これらの印象は、シューマンの色(カラー)であって、特徴、すなわち「シューマンらしさ」であり、好き嫌いはあるにせよ、これをもってオーケストレーションが稚拙だということにはならないと思うのです。つまりこれは、水彩画と油絵のどちらが優れているかを議論するようなもので、オーケストレーションの優劣を判断する基準とは別の次元の問題です。
オーケストレーションはさておき、シューマンの交響曲が後代の作曲家に影響を与えたことは、忘れてはならないでしょう。この曲の第2楽章や「ライン」の第1楽章の途中には、階名で「ド-ソ-ミ-レド-」というモチーフが出てきます。これはシューマン特有のモチーフですが、ブラームスは交響曲第3番の主題にこのモチーフを使用し、シューマンへの敬意を表しています。また、この曲の主題になっている「ターンタタ・タ・」というリズムは、第4番にも出てきますが、シューマンが好んで使ったリズムです。シューマンの影響を受けていると言われているボロディンの交響曲第1番では、第4楽章の主題にこのリズムが使われています。さらに、チャイコフスキーもシューマンを尊敬していた作曲家の一人で、シューマンの交響曲を称賛する言葉を残しています。交響曲第3番「ポーランド」は5楽章形式ですが、これは同じ5楽章形式の「ライン」の影響と思われます。特に第2楽章と第3楽章(ゆったりとしたドイツ風舞曲と緩徐楽章)の構成は「ライン」によく似ています。このように、音楽史上、シューマンの交響曲の影響を受けている後代の作曲家は多く、その影響力は意外と大きいのです。 

 この曲の完成の前年、シューマンは困難を乗り越えてクララと結婚し、人生の絶頂期にありました。この曲の初稿では、「春」という標題が付けられ、各楽章にもそれぞれ春にちなむ標題が付けられていました。ところが、シューマンは出版の際に、それらの標題を削除してしまいます。その理由は、「標題音楽のような先入観」をもってこの曲を聴いて欲しくないからだと言われています。今回の演奏会では、「人生における春を表した交響曲」という「先入観」を持って聴いて欲しいので、あえてこの標題を付けています。

◆モーツァルト(の短調の交響曲)はお好き? ~交響曲第25番ト短調
 この曲は、1985年に日本で公開された「アマデウス」というモーツァルトを題材にした映画の冒頭、サリエリが自らをナイフで切り付け、担架で運ばれていくというショッキングなシーンの挿入曲として使われたことで、一躍有名になりました。ただ、若い人はこの映画の存在さえ知らないかもしれませんね。
モーツァルトの交響曲の中で短調の曲は、わずか2曲(全体50曲余として約4%)しかありません。この曲と有名な第40番で、どちらもト短調という共通点があります。宮廷音楽がメインの時代に、暗い短調の曲を書くのはなかなか難しいことなのでしょう。しかし、交響曲の短調率を比べると、同時代のハイドンは11曲(全体100曲余として 約10%)あるので、それと比べるとモーツァルトの低さが分かります。

 この曲が有名な割にアマチュアのオーケストラであまり取り上げられないのは、難しいということもありますが、楽器編成に問題があるからです。90回を超える演奏会を経験している当団でも今まで演奏したことがありません。この曲の楽器編成は、管打楽器がオーボエ、ファゴット(部分的)とホルンのみで、しかも通常2本のホルンが4本(G管2本とB管2本)必要という変則的な編成です。この楽器編成やト短調で4楽章形式という構成は、数年前に書かれたハイドンの交響曲第39番ト短調と同じことから、その影響を受けていると言われています。しかし、シンコペーションで始まる第1楽章の主題は、ハイドンが1768年に書いた交響曲第26番ニ短調の第1楽章とそっくりで、モーツァルトはそこからインスピレーションを得ていると思われます。なお、ハイドンの第26番と第39番は番号が離れていますが、最近の研究で、第39番は第26番と同じ時期(1768年頃)に書かれたという説が有力になっています。モーツァルトは同時期にこの2曲の短調の交響曲を聴いて影響を受けたのではないでしょうか。

料金(税込)

1,000円(全席自由)

ご優待

ご招待券(席)あり

20組40名様をご招待します。
ご希望の方は以下よりお申込みください。
https://forms.gle/a8rDdz5kReXnuRPP6

ホームページ

http://www.e-dimanche.jp/

主催

アンサンブル ディマンシュ

お問合せ

お問合せは、ホームページからお願いします。※「アンサンブルファン」を見て問合せしていることをお伝えください。

(演奏会情報の更新日:2024/01/07)

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